チャットレディの扶養は、税と社会保険で基準が別です。報酬だけなら、税は所得が年62万円まで、社会保険は年130万円未満です。 月にすると約5.1万円(62万円÷12=51,666円)と約10.8万円です。本当に家計に響く線は、社会保険の130万円です。パートと合わせる方は、下の表で月の上限を見てください。
この記事は2026年分(令和8年分)の基準で、確かめたのは2026年11月時点の公開資料です。税の全体は確定申告の解説をご覧ください。
「扶養」は2種類ある
同じ「扶養」という言葉でも、中身が違います。
| 税の扶養 | 社会保険の扶養 | |
|---|---|---|
| 何の話か | 夫の所得税の控除 | 自分の保険料がいらない |
| 見る数字 | 所得(報酬−経費、給与は給与所得) | 年間収入の見込み |
| 基準 | 62万円以下で配偶者控除。62万円超133万円以下で配偶者特別控除 | 130万円未満。同居なら夫の年収の半分未満も |
| 期間 | 1月〜12月 | これから1年間の見込み |
| 超えると | 夫の控除減、税金増 | 自分で国保と国民年金 |
19歳以上23歳未満の方(配偶者を除く)は、社会保険の基準が150万円未満です。親の扶養に入っている方は、親の扶養控除の基準が所得62万円です。19歳から22歳の子は、所得62万円超123万円以下なら、親は特定親族特別控除を使えます(金額は段階的に減ります)。
夫の所得税は、所得95万円まで変わらない
「62万円を超えると損」と思っていませんか。夫の合計所得が900万円以下なら、配偶者特別控除は妻の所得95万円まで満額の38万円です。つまり夫の所得税は同じです。
夫の税率を10%として、増える所得税を計算しました(復興特別所得税は入れていません)。
| あなたの所得 | 夫の控除額 | 夫の所得税の増加 |
|---|---|---|
| 62万円以下 | 38万円(配偶者控除) | 0円 |
| 62万円超〜95万円以下 | 38万円 | 0円 |
| 95万円超〜100万円以下 | 36万円 | 約2,000円 |
| 100万円超〜105万円以下 | 31万円 | 約7,000円 |
| 110万円超〜115万円以下 | 21万円 | 約1.7万円 |
| 125万円超〜130万円以下 | 6万円 | 約3.2万円 |
| 130万円超〜133万円以下 | 3万円 | 約3.5万円 |
| 133万円超 | 0円 | 約3.8万円 |
段階的に減るので、1円超えただけで急に大きく増えることはありません。夫の会社に家族手当があるなら、条件は勤め先の規程によるので別に見てください。
本当の壁は、社会保険の130万円
130万円以上になると、国民年金だけで月17,920円、年215,040円です(令和8年度)。 ほかに国民健康保険料もかかります。額は市区町村と所得で変わります。
| 報酬が年129万円 | 報酬が年131万円 | |
|---|---|---|
| 扶養 | 入ったまま | 外れる |
| 国民年金 | 0円 | 215,040円 |
| 国民健康保険 | 0円 | 別にかかる |
| 年金を引いた手元(税金の前) | 129万円 | 約109.5万円 |
2万円多く稼いだのに、手元は約19.5万円減ります。 国民健康保険料を合わせると、差はさらに開きます。超えるなら、年金と保険料の分をはっきり上回るところまで働く。そうでないなら、130万円未満に収める。どちらかに決めるのが基本です。
ご自分の所得税は、所得が104万円までならかかりません。たとえば所得129万円なら、(129万円−104万円)×5%で約1.3万円です。 住民税は別にかかります。
チャットレディの扶養は月いくらまで?パートとの合算表
パートの給与と合わせる計算です。ここが、いちばん間違えやすいところです。
- 税の計算では、 パートの給与から74万円を引いて給与所得にします。
- 社会保険の計算では、 パートの給与はそのまま収入です。必要経費は一切引かれません。
だから、パートがあると社会保険のほうが先に苦しくなります。経費がない場合の、報酬の上限です。
なし
- 配偶者控除に収まる報酬(所得62万円)
- 年62万円(月5.1万円)
- 夫の控除が満額の報酬(所得95万円)
- 年95万円(月7.9万円)
- 社会保険の扶養に収まる報酬(130万円未満)
- 年130万円未満(月10.8万円)
60万円
- 配偶者控除に収まる報酬(所得62万円)
- 年62万円(月5.1万円)
- 夫の控除が満額の報酬(所得95万円)
- 年95万円(月7.9万円)
- 社会保険の扶養に収まる報酬(130万円未満)
- 年70万円未満(月5.8万円)
80万円
- 配偶者控除に収まる報酬(所得62万円)
- 年56万円(月4.6万円)
- 夫の控除が満額の報酬(所得95万円)
- 年89万円(月7.4万円)
- 社会保険の扶養に収まる報酬(130万円未満)
- 年50万円未満(月4.1万円)
100万円
- 配偶者控除に収まる報酬(所得62万円)
- 年36万円(月3万円)
- 夫の控除が満額の報酬(所得95万円)
- 年69万円(月5.7万円)
- 社会保険の扶養に収まる報酬(130万円未満)
- 年30万円未満(月2.5万円)
120万円
- 配偶者控除に収まる報酬(所得62万円)
- 年16万円(月1.3万円)
- 夫の控除が満額の報酬(所得95万円)
- 年49万円(月4万円)
- 社会保険の扶養に収まる報酬(130万円未満)
- 年10万円未満(月0.8万円)
例:パート100万円の方。 給与所得は100万円−74万円=26万円です。62万円までの残りは36万円。社会保険は130万円−100万円=30万円未満です。月にならして報酬2.5万円未満に収めれば、どちらの基準でも安全です。
パートの勤め先で自分が社会保険に入る場合は、話が変わります。給与が月8.8万円以上という賃金の条件は、2026年10月に撤廃されました。 週20時間以上、2か月を超えて雇われる見込み、学生ではない、勤め先の従業員数が51人以上(2027年10月からは36人以上)に当てはまると、勤め先の社会保険に入ります。
個人事業の収入の見方は、保険者で違う
報酬の場合、社会保険の「収入」から何を引けるかが問題です。日本年金機構は、自営業者の収入は事業に必要な経費を引いた額と書いています。一方で健康保険組合には、税の経費より狭い「直接的必要経費」だけを認めるところがあります。
公開されている2つの健康保険組合の表を比べます。
| 費目 | A組合 | B組合 |
|---|---|---|
| 通信費 | ○認める | △自宅分と分ける書類 |
| 消耗品費 | ○認める | △条件つき |
| 地代家賃 | △条件つき | △自宅と分ける書類 |
| 減価償却費 | ×認めない | ×認めない |
| 衣装・美容代 | ×認めない(雑費扱い) | ×認めない |
| 広告宣伝費、雑費 | ×認めない | ×認めない |
同じ経費でも結果が変わる例です。 報酬が年150万円、税の経費が40万円(通信費15万円、衣装15万円、機材の減価償却10万円)とします。
| 見方 | 引ける経費 | 判定に使う額 | 130万円未満か |
|---|---|---|---|
| 税と同じ経費を全部引ける場合 | 40万円 | 110万円 | 未満 |
| 通信費だけ認める場合 | 15万円 | 135万円 | 超える |
| 経費を見ない場合 | 0円 | 150万円 | 超える |
どの保険者でも安全なのは、経費を引く前の報酬の合計で130万円未満に収めることです。 計画は、この金額で立ててください。
経費も含めて余裕を持ちたいなら、夫の保険者に「自営業の直接的必要経費の一覧はありますか」と聞くと、どこまで引けるかが分かります。
パートの特例は、報酬がある人には使いにくい
最近できた2つの仕組みは、チャットレディの報酬には当てはまりにくいです。
- 労働契約で判定する仕組み。 契約の給与が130万円未満で、「他の収入が見込まれず」が条件です。報酬がある方は、この条件に当たりません。
- 一時的な増収の証明。 人手不足による労働時間の延長などを、勤め先が証明する仕組みです。配信の報酬が増えた場合に使えるとは読めません。
扶養はバレない?知られる経路を見ておく
「扶養のまま、夫に知られずに」と考える方もいると思います。経路は主に3つです。
協会けんぽは、令和8年度の再確認で、令和7年中の課税収入が130万円以上の可能性が高い人を対象にしています。
申告をしなければ分からない、という考えは危険です。 申告しないと無申告加算税と延滞税がかかります。申告していないときの手順を読んでください。基準を超えそうなら、早めに夫と話しておくほうが、あとの負担は小さく済みます。副業先への伝わり方は副業がバレる経路にまとめました。
扶養の中で働ける時間の目安
サービスごとに、基準に届く時間を計算しました。このサイトの試算と同じ前提です(1ドル157.9円、経費なし、税引き前)。
慣れて単価が上がると、同じ時間でも線を超えます。毎月、報酬の合計を確かめてください。 Stripchatの報酬は、ストチャの税金で説明している支払いレポートから合計できます。DXLIVEは入金の記録を月ごとに控えておきます。
扶養の中で短く働くなら、Private(プライベート)の料金を自分で決めやすいStripchat、日本語で相談しながら進めたいならDXLIVEが向いています。


